和田聰宏(そうこう)は本作で、瀬田村の庄屋、遊の兄役である瀬田助太郎を演じた俳優です。元々は美容師をしており、長い美容師の下積み時代に、あまりにも辛く給料が安かったため、雑誌で見かけたオーディションに応募した事がきっかけで演技の道に入って行くことなります。採用されたエキストラ役にて映画に出演し、その当時の現場の雰囲気が非常に良かったため俳優を志したとのことでした。
実際に美容師を辞めたことを親に隠しながら、接客の勉強をしていると嘘をついて、3年間役者としての活動や修行を続けていったものの、2002年に放映されたアイフルのCMに出演していたことがきっかけとなり、バレてしまいます。しかし、その親御さんにバレるきっかけとなったアイフルのCMこそがまさに救世主となり、それによって有名になった和田さんは、2004年の段階でドラマ出演歴がほぼ無い無名俳優でありながら、東京湾景にて、主演の仲間由紀恵さんの相手役に大抜擢されます。その演技が話題を呼び、死霊波という映画で初主演を務め、「県庁の星」、「猿ロック」、「LIAR GAME」などの話題作にも登場するようになりました。更に、雷桜の後にはのぼうの城、プラチナデータ、超高速!参勤交代などの作品に登場し、着実に実力と評価を高めていっております。また、タツノコプロ40周年記念OVA「鴉 KARAS」においては主人公の役の声優を担当するなど、非常にマルチな活躍を魅せています。元々事務所はFUNGOに所属していたのですが、後にディグカンパニーに移籍し、名前を本名の「和田聡宏(としひろ)」から「和田聰宏(そうこう)」に改名しています。
前述した通り、プロの美容師を目指しておりましたが下積み自体の精神的な辛さから(上手く出来なくて女の先輩に怒られまくっていたらしく悔しくて泣きながら仕事をしていたとか)ひょんなきっかけで応募したエキストラ役を皮切りに、役者の世界への興味が募っていったそうです。美容師を辞め、バイトをしながら劇団で演技の勉強を進めていき、平成12年、塚本晋也監督作『BULLETBALLET』のオーディションに合格したことによって、俳優デビューを漸く飾ることになります。後にアイフルのCMで話題になると、平成16年、連続ドラマ初出演作のフジテレビ系ドラマ『東京湾景』で、仲間由紀恵の恋人役に選ばれ知名度を伸ばしていきます。その後ホラー映画の主演を務めたり、立ち喰い師列伝やバトルロワイヤル2などといったくせの強い作品に挑む傍ら、直木賞ノミネート作品原作ののぼうの城に出演するなどといった機会にも恵まれています。彼は独特な風貌と演技からカルト的な人気を誇り、今後が期待されている俳優の一人でなのですが、同様にいつの時代も努力を欠かさず幸運を掴みとる努力の人だとも言えるのかもしれません。