「恵ちゃん、こいちゃん」などの愛称で親しまれている俳優がこの小出恵介です。彼は、本作ではヒロインの遊(蒼井優)の兄である瀬田助次郎の役を演じており、のだめカンタービレの奥山真澄や梅ちゃん先生の下村竹夫役を演じた時とは全く違う魅力を醸し出していました。彼は元々2008年にあんみつ姫というTVドラマシリーズで煎兵衛役で出演したり、2009年には医療系時代物TVドラマシリーズのJIN-仁-でも橘恭太郎役で出演していることから、時代物に関しては比較的演じ慣れているところがありますが、本作はいい意味でも時代物らしからぬ時代物でしたので、今まで演じてきたものとはまた毛色の違った物が見れて楽しかったです。
彼は出演東京都港区出身で、川崎市立宮前平中学校から慶應義塾高校へ進み、慶應義塾大学文学部人文社会学科美学美術史学専攻卒業するなど、非常に高学歴としても知られています。また英語が得意であり、今のところ演技には活かす機会に恵まれてはいないものの、これからの活躍のための一つの武器となっていくことはまず間違いないかと思われます。
父親の仕事の都合によって小学校2年生から5年生までをインドのニューデリーで暮らした後に、日本に帰国、川崎市立宮前平中学校に一年通い、慶應義塾高校へと進学し、高校生時代は映画好きが高じて、自分でも映画を撮影するようになり、最初期は監督を志していたそうです。芸能界に入るきっかけとなったのはオーディション情報誌『月刊De-View』の主催するオーディションに応募したことがきっかけで、写真が掲載された事によって、アミューズから声が掛かり所属が決まったとの事です。
その後、平成17年に公開された映画『パッチギ!』での演技が注目され、平成18年には、『のだめカンタービレ』では、男子音大生・奥山真澄役という重要な役に抜擢されます。(主人公のひとりである千秋真一に恋をするアフロの男子という非常に難しい役どころ。ちなみに演奏楽器はティンパニ)勿論その役柄も好演。爆発的に人気が高まると次は、人気連続テレビドラマ、『ROOKIES』に出演します。収録中に、急性虫垂炎を患い緊急入院し、手術を受けるなどのアクシデントがあったもののこれも見事に演じきっています。
そんな彼ですが、演技に関して影響を受けたプラス好きな俳優として、渡部篤郎を上げており、熱烈な大ファンで、ドラマ『ケイゾク』シリーズにて渡部が着用していたコートを購入したことがあるという程の執心振りでした。その後『白夜行』では、渡部との共演を果たし、この時の演技も非常に気合が入っています。
また共演が多い俳優として、女優の戸田恵梨香(共演作品は『奇跡の動物園、旭山動物園物語2006-2010(4作)』・『牛に願いをLove&Farm』)、香里奈(映画『恋空』・『牛に願いをLove&Farm』・『パレード』)、水沢エレナ(共演作品は『風が強く吹いている』・『JIN-仁-』・『奇跡の動物園、旭山動物園物語2010』・『スイッチを押すとき』)、綾瀬はるか(共演作品は『白夜行』・『僕の彼女はサイボーグ』・『ROOKIES』・『JIN-仁-』)、宮﨑あおい(共演作品は、映画『ただ、君を愛してる』・『初恋』・CM『SPITZRECYCLE』)が上げられ、更に俳優の桐谷健太(共演作品は、『パッチギ!』・『僕の彼女はサイボーグ』・『ROOKIES』・『JIN-仁-』)、津川雅彦(共演作品は、『奇跡の動物園~旭山動物園物語』シリーズ4作・『風が強く吹いている』・『ストロベリーナイト』)との共演も非常に多いです。
そんな彼ですが、岡田将生と同じく、自ら認めるほどファッションセンスがないとされており、彼の場合は慶應大在学中に黒地に唐辛子のプリントが撒き散らしてあるどこに売っているのかも謎なスウェットを穿いていたことにより「唐辛子の彼」と女子達に噂されていたそうです。更に、在学中に真冬でありながらゲタで登校するという暴挙に及んだり(自分では冬に下駄を履くという事がカッコよく思えたらしいのです)、原色に原色を重ね、更にそれを原色で包むといった常人では中々やらないファッションを嗜んでいたししました。これに関して、現場入りする姿を、共演者の大沢たかおなどは「あまりにも軽い装い」と評しているそうですが、流石に唐辛子プリントスウェットを着こなす彼のことですから、実際、あんまり『軽く流せそうな装い』な感じはしません。